“未来社会の担い手×ムーンショット研究者”交流会《TSUNAGU》

更新日:2025年07月24日

(このページはTSUNAGUの生徒が作成しました。)

 6月17日(火)の放課後に内閣府ムーンショット型研究開発制度で応募されている交流会で大阪大学大学院基礎工学研究科でシステム創成を専攻していらっしゃる、石黒浩先生の講演会が開催されました。

 石黒先生はロボット工学および人工知能分野の第一人者であり、「アンドロイド(人間酷似型ロボット)」の開発や「人間とは何か」という哲学的問いに科学で迫る独自のアプローチで知られています。また、大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンの一つ、「いのちの未来」のプロデューサーもされています。今回は、最新の研究成果とともに、未来社会における人間とロボットの関係について講義がありました。

講義は、まず「ロボットを作る意味」から始まりました。

ロボットを作り、人間らしさを身につけていく中で、脳科学ではまだわかっていない認知機能について調べることができ、それにより人間とは何なのかを考えることができるという新たな視点が得られました。

 質問の時間を挟んで第二部では「人間とロボットの違いとは何なのか、将来、人間はどのような姿になっていくのか」というテーマで講義がありました。

ワクチンやスマートフォンなど、技術なしでは生きられなくなっている私達人間は、技術を使う動物であるということ、また、人間は今でも進化の途中であり、将来人間は肉体を機械の体に置き換えていくのではないかという話が印象的でした。万博のパビリオンの紹介もあり、先生から直接万博で伝えたいことを聞くことができたのは、とても貴重な経験になったと思います。


質問では
「動物のアバターを作るなかで動物について何か新しいことがわかったりするのか」
「自分のアンドロイドを作って、怖いとは感じないのか」
「将来、アバターやアンドロイドがあふれる時代になったときに、何をしてみたいか」
「アンドロイドによって、人の死生観が変化するのではないか」
など、率直な質問がたくさんできました。

また、質問のなかで石黒先生と対話して話を深めることもできました。


 講義を聞く中で、人とロボットの違いは何なのか、そもそも人とは何なのかという問題はとても心に残るものになりました。これから日常生活を送る中でも、考え続けようと思います。石黒先生、とても面白い講義をありがとうございました。

 万博にいかれる方はぜひ石黒先生プロデュースのパビリオン、「いのちの未来」に立ち寄ってみてください。

 最後になりましたが、この講演会を開くまでの準備をしてくださった、すべての方々に今回の貴重な体験をさせていただいたこと、感謝申し上げます。
 ありがとうございました。

(文:高2 TSUNAGU)