地球冷却微生物を探せ!《広報委員会》

更新日:2023年02月28日

(このページは広報委員の生徒が作成しました。)
*理科部員であり広報委員の生徒が書きました。

 理科部は、2/25(土)に東北大学発の市民科学プロジェクトの「地球冷却微生物を探せ」に参加しました。

 地球温暖化というワードをよく聞くと思います。その原因である温室効果ガスといえば、二酸化炭素を思い浮かべると思います。ですが、実は温室効果ガスは二酸化炭素だけではありません。その排出量の内訳がこちらです⇩⇩ 

人為起源の温室効果ガスの総排出量に占めるガスの種類別の割合
(2010年の二酸化炭素換算量での数値: IPCC第5次評価報告書より作図)
気象庁HPより(https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/chishiki_ondanka/p04.html)

 このプロジェクトでは、3番目に排出量が多い一酸化二窒素に注目しています。一酸化二窒素は海洋や土壌から、あるいは窒素肥料の使用や工業活動に伴って放出されるもので、地球全体で見ると濃度が上昇しているそうです。
 このような一酸化二窒素を消去する微生物を日本全国で探索し、地球の温室効果ガスを減少させようとしているのがこのプロジェクトです。→https://dsoil.jp/soil-in-a-bottle/

ここでプロジェクトに参加した理科部の生徒にインタビューしました。

Q1.どのようなことをしましたか?
A1.「ここなら一酸化二窒素を分解できる微生物がいるのでは?」と思う場所の土壌を採集しました。また、土壌を瓶に入れ、土壌から出るガスを0分、60分後、120分後に小瓶に採集しました。

Q2.どうしてその場所を選んだのですか?
A2.理科部では、4地点で調べました。2か所(丸亀城と学校)で2地点ずつ調べました。それぞれの場所で、日なたと日陰を比較できるようにしました。
 丸亀城では、元々動物園だった場所の土壌にしました。色々な動物の排出物などと一緒にいた微生物がまだいるのではないかと思ったからです。
 学校では、グラウンドを調べました。大手前と隣の東中学校との境目にはニセアカシアの木が植えられています。ニセアカシアはマメ科です。マメ科といえば、窒素固定を行う微生物が共生していると聞きます。そこで、ニセアカシアの木の近くならば、一酸化二窒素を分解できる微生物がいるかもしれないと思い場所を決め、日なたと日陰を調べました。日陰は木と木の間のため、土を掘ると根が出てきました。有益な微生物が見つかるといいなと思います。

 実験の後、土や気体が入った瓶や実験道具一式を東北大学に送り返しました。
 採集した気体はガスクロマトグラフィーという装置で分析されます。また、土壌の中にもどんな微生物がいるか分析し、データを送ってくださります。

 このプロジェクトは2024年3月まで続くそうです。
 https://dsoil.jp/cool-earth/lab/sib/
 興味がある人は個人でもOKのようですので、参加してみてください!
 (ちなみに愛媛県四国中央市付近のデータはまだ無いようです。)

 地球環境問題解決のために何かできることを今後も続けていきたいと思います。

 東北大学のプロジェクトチームの方々、ありがとうございます!
 データが届くのを楽しみにしています。よろしくお願いします。

(文:中1・高1広報委員)