いじめ予防「や・は・た」

更新日:2022年12月01日

「いじめを予防する」と言ったときに、理念だけに終わるのではなく、それをどう実現するのかということが重要になります。実現するためには、具体的な行動として実行できるようになることが求められます。

公益財団法人「子どもの発達科学研究所」が行なっている「いじめ予防プログラム TRIPLE-CHANGE」という研修があります。その中で推奨している方法が「や・は・た」行動です。詳細については、こちらをご覧ください。

」とは、「めてを言う」

」とは、「その場をなれる」

」とは、「すけを求める」

いじめの加害者に対して「や・は・た」行動を取ることで、いじめ行為をとめる効果が高いことが研究で分かっています。

ただし、いじめの被害者は「アンバランスパワー」により、このような行動をとることが難しいことを以前の記事で紹介しました。(アンバランスパワーについてはこちらをご覧ください。

そこでやはり鍵になってくるのが、いじめ行為を見ていた人(傍観者)です。傍観者が、被害者の代わりに「やめてと言う」「その場をはなれさせる」「かわりに助けをもとめてあげる」ことで、被害者のアンバランスパワーを解消することができます。

(ただし「やめて」と被害者や傍観者が言うのは勇気が必要で、なかなか言うことはできないかもしれません。またいじめ行為をやめさせる責任は学校にあります。その責任を生徒に押し付けるようなことがあってはいけません。)

まずは生徒が「や・は・た」行動をとることが、いじめを防止することに相当な効果があることを知ることが出発点になります。正しい知識が正しい行動につながる、ということです。

「や・は・た」がいじめ予防・いじめ解消に効果があることを是非、覚えてください。