学校案内
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「いじめ」はダメだ!と禁止したり、叱ったりすることは、その行為を止める上では必要なことです。
最新の研究では、「叱る」ことに効果があるのは「危機介入」の場面など限定的な場面であることがわかっています。危機介入とは、生命の危険がある場合や誰かに危害が及んでしまう場合などに緊急に強い態度で指導することです。
一方で、最新の研究では、危機介入以外の場面で、叱り続けることには、効果がないどころか、長期的な負の影響があることもわかっています。
「いじめ」は、シンキングエラー(=共感性の欠如から正当化してしまうこと)を起こしていたり、人と良い関係を築くためのスキルが身についていないことで起こります。
叱って禁止しただけでは、どうしたらいいのかがわからないままの状態であるということになります。
どうしたらいいのかわからないままであるので、その行為を止めることができません。そのためさらに叱られることになります。そうすると叱る側と叱られる側の関係がただただ悪化していくという負のスパイラルにはまり込んでしまいます。
悪い行動を減らすには、どのようにすればよいのでしょうか?
それは良い行動を増やしていくことが解決策となります。
つまり重要となるのは、ダメなものはダメと示す一方で、「いじめ」の原因となるシンキングエラーを解消することと、人との良い関係の築くためのスキルを具体的に指導していくことです。
人との良い関係を築くためのスキルを身につけていれば、いじめ(=人との悪い関係になる行為)をする必要がなくなります。
「いじめ予防」の本質は、「共感性」を身につけること、「人との良い関係を築くためのスキル」を身につけることです。
これは加害者や被害者という枠組みだけでなく、すべての生徒にとって有用であり、居心地の良い学校風土、学級風土をつくることになります。
よい学校風土、よい学級風土があれば、いじめが起こりにくいことも、最新の研究では明らかになっています。
よい風土をつくりだすには、教職員と生徒と保護者の皆様の信頼関係が前提となります。
ひとりでも多くの方が、この記事を読んでいただき、ご理解ご協力をいただければと思います。