授業紹介(高校1年「物理基礎」)

更新日:2022年10月19日

 今回は奥山先生による高校1年生・理系の「物理基礎」の授業紹介です。
《講義》
本時の授業は運動量と力積に関する内容です。 まずは、 グループ で前回の授業内容の復習をします。
クラスメイトどうしでアウトプットすることで 学習した知識の 定着を図ります。

次に、力積と運動量それぞれの定義について触れたうえで力積と運動量の変化の関係について学習していきます。
すでに学習している運動方程式から式を変形していくことで、2つの関係を導き出しており
これまでの学習のつながりを感じることができるように工夫されていました。
(下の写真では、生徒個々の端末に黒板のスライドと同じものが映し出されています。)

本時の説明が終わると、ロイロノートを使いながら学習内容の演習を進めていきます。
ここでもグループで話し合いをしながら、授業の内容を深め合っていきます。
提出した課題は即添削して、解答が合うまで提出・返却を繰り返します。

授業の最後では、本時で学習した内容のリフレクション(振り返り)シートを記入します。
自分自身で客観的に振り返ることで、学んだ内容をより深いものにしていました。

《実験》
 前回の講義の授業を踏まえて、力積と運動量の実験を行いました。
グラブを引きながらボールを受けたときと、グラブを固定してボールを受けたときの受ける力の大きさの違いの観察をして、前回の授業で学習した関係式から考察を行います。実験考察の提出と添削をくり返し理解を深めます。

≪ 奥山先生より ≫
 運動量と力積についての授業を行いました。シニアクラスの物理では、『物理基礎(高校1年生履修分)』に加えて『物理(高校2・3年生履修分)』の高校の力学分野を全て高校1年生で修得します。教師から生徒への一方的な授業ではなく、生徒から教師へのフィードバックのある双方向授業を行うことにより、高校3年生の1学期までに実験も含めて無理のない進度で高校履修の物理を終えることができます。
 物理の授業で気を付けていることは「わかったつもり」にならないようにアウトプットを重視することです。
物理は現象を観察し、数式を立て、自らの手で数式を解くことで「わかった」という感動を得ることができます。
講義では「問題を解く・グループで話し合う・考え方を振り返る」、実験では「予想を立てる・実験をする・考察を考える・感想を書く・自己評価をする」といったアウトプットを中心に行っています。
 最初は「わからない」と言っていた生徒もグループで話し合ったり、実験を通して現象を体験することで理解を深めることができます。
 思考力・判断力・表現力は大学入試のみで求められるものでなく、社会人になっても論文を書いたり問題を解決する時に必要となります。理科の授業では実験を行い、理科の「楽しさ」を伝えると共に社会に出ても通用する力を育んでいます。