学校案内
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前回までの記事はこちら
①体験談から
②なぜ、音読が必要なのか?
前回の記事で、「音読は、外国語学習者にとって不可欠なトレーニングである」というお話をしました。
今回は、科学的観点から指摘されている「外国語習得に必要なこと」をご紹介します。
「言語を習得する」ということ自体を調査している研究者からは、どのようなことが指摘されているのでしょう?
目次
1,合言葉は「IPOM」!
2,シャドーイングとは?
3,音読とシャドーイング、どちらにも取り組むメリットとは?
外国語習得を成功させるのに必要なことは、「IPOM」だと、『音読で外国語が話せるようになる科学』で関西大学教授の門田修平先生はおっしゃっています。
① Input(インプット)
習得しようとしている言語の情報に、大量に接すること。
② Practice(プラクティス)
自分で実際に使うシミュレーションをすること。
③ Output(アウトプット)
話す、書くなど、知った言葉を実際に使ってみること。
④ Monitoring(モニタリング)
自分がどれだけ上達したか、自己点検して調整すること。
これら4つのポイントがうまく循環するようになると、外国語学習は成功に近づくということです。
そして、この4つすべてに直結するのが、「音読」と「シャドーイング」です。
シャドーイングとは、その名の通りshadow(影)のように、お手本となる音声の後を追いかけるようにして発音するトレーニング方法です。テキストを見ずに、聞こえてきたとおりに真似をして発音するのが、基本のやり方として認識されています。イメージがわきづらい人は、ぜひYouTubeなどで検索してみてください!
では、音読とシャドーイングは、「IPOM」にどのように貢献してくれるのでしょう。
① Input
音読することで、文字を見ることになる。シャドーイングすることで、音声を聴くことになる。つまり、何もしないよりも、言語情報に接する回数が増えます。
②Practice
音読やシャドーイングをすることで、インプットしたものを、アウトプットする練習が一人でできます。
③Output
英語を話す相手がいなくても、音読やシャドーイングで「なりきって」発音してみることで、実際に発話する状況に近づけることができます。
④Monitoring
音読やシャドーイングをしていて読めなかったり、詰まったり、不自然に聞こえたりするところは、理解や上達が足りないところです。紙に書いてテストしなくても、自分が音読する音声を聴けば、習得レベルが非常によくわかります。
外国語習得に必要な「IPOM」、みなさんはどれくらい意識できていますか?
次回はいよいよ、効果的な音読とシャドーイング方法をご紹介します。