職員研修「いじめ予防」その1

更新日:2022年06月21日

 生徒の皆さんが「安心」「安全」に生活できることは、学校にとって最も重要な事柄の一つです。本校に求められている「落ち着いた環境」「良好な友人関係」と「安心」「安全」は密接につながっています。そのため本校では「落ち着いた環境」「良好な友人関係」をつくるための土台の一つとなる「いじめ予防」というテーマで職員研修を実施しました。

 すべての生徒が安心して生活するためには、いじめが起こってから対応することよりも、そもそもいじめが起こらないように予防するという観点が重要になります。いじめを予防するにはどうすればよいのでしょうか。その一つの方策としては、「科学」を用いるということです。科学というのは、誰にとっても客観的な基準を示します。経験則で対応するのではなく、関係者が客観的な共通の基準をもつことで、いじめの芽を早期に発見することができます。

 いじめが深刻化する際の条件として「アンバランスパワー」と「シンキングエラー」があることが科学的にわかっています。アンバランスパワーとは肉体的・精神的・知的・社会的などの差のことです。シンキングエラーとは、加害者が被害者はいじめられても仕方がないと思うことです。このアンバランスパワーとシンキングエラーがある場合、いじめは当事者だけでは解決できなくなります。そこで、いじめの現場を目撃した関係者が、大人に報告して介入することが解決の糸口になります。

 大人に報告するためには、生徒たちがそれがいじめにつながるかどうかを判断する必要があります。「アンバランスパワー」と「シンキングエラー」という判断基準を持っていれば、目の前で起こっている事柄がいじめにつながるかどうかを判断することができるようになります。またいじめが起こらないように自分たちが「シンキングエラー」や「アンバランスパワー」をかかえているかどうかを自分たちでも確認することができるようになります。

 「安心」「安全」な学校をつくっていくために、今後も「いじめ予防」の研修を行なっていきます。