新任教員紹介(3) 

更新日:2022年04月21日

今年度から、大手前丸亀中学・高等学校で勤務させていただくことになりました、社会科の坂口澄恵と申します。

私は日本史と世界史、特に世界史を専門に学んできたのですが、歴史を勉強している、と人前で言うとよく言われる言葉があります。

「歴史って何の役に立つの?」

日本の偉人を勉強したり、ヨーロッパの国の歴史を覚えたりして、いったい何の役に立つのだろう。誰もが一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。

私は、歴史とは「「今」を考えるための学問」だと考えています。

新型コロナウイルスが流行し始めたとき、ペストに関する本が本屋にたくさん並び、テレビ番組でも新型コロナウイルスと比較して様々に議論されました。ペストとは、14世紀のヨーロッパで流行した病気です。今から700年も前に起きたことが、現在の新型コロナウイルスの流行について考えるための「役に立っている」のだと考えると、「歴史って何の役に立つの?」という疑問が、少しは晴れるのではないでしょうか。 ペストの話に限らず、歴史から学ぶことは多くあります。歴史は、人類全体が共有する「経験」です。過去の人々や世界何が起きたのか。そこで直面した課題をどう乗り越えてきたのか。それらを学ぶことで得た知識が、今の私たちについて考える糧になります。歴史の授業を通して、今の社会が抱えている問題とは何か、その中で私たちはどう生きるのかを、一緒に考えていきましょう。よろしくお願いいたします。