社会

“中高6年間”を通して育成する「未来を拓く力」

 中学校では地理・歴史・公民を、高等学校では世界史・日本史・地理・現代社会のうち3科目を学習します。これらの科目の学びを通して、現代社会の諸課題に対し、問いを発見したり、その解決の方法を探ったりするための「土台」となる力を身に付けていきます。
 社会科は暗記科目と言われがちで、また、そういった一面があることも事実ですが、ただ歴史用語や特産物ランキングをたくさん覚えること、それ自体が目的ではありません。本校では、知識を習得していく過程で、空間的・時間的な広がりの中で出来事を捉えたり、その原因や結果・影響を把握したりするなど、因果関係に注目しながら学ぶことを大切にしています。これにより、筋道を立てて考える論理的思考力を伸ばしたり、課題解決能力を高めたりすることができると考えています。【思考力・判断力】
 また、統計データや文献資料などを読解・分析し、そこから何が言えるのかを考えることは、様々な問いに対して根拠のある結論を見出していくために欠かせません。【読解力】
 さらに、校内の試験において文章で解答する問題に取り組んだり、大学入試の論述問題や小論文に挑戦したりすることを通して、表現力を磨きます。また、各学年の授業の中でポスターやスライドを作って発表する機会も設けています。【表現力】
 中高6年間の社会科の学習を通して、大学入試に対応できる確かな学力を身につけるとともに、現代社会の諸課題について真摯に考え、自分のなすべきことを見つけるために必要な力を獲得していきます。

特色あるプログラム

“授業”を通して磨く「受信力」「発信力」

 様々な学年で調査・探究活動を取り入れ、プレゼンテーションを実施しています。これにより、表現力のみならず、収集した資料を分析し多角的に考察することで、論理的思考力を養成していきます。中学校1年生では、「歴史上に登場する“悪人”は、本当に悪だったのか」というテーマのもと、学校のクラウド上でWEBポスターセッションを行いました。様々な角度から探究活動を行う中で、多くの生徒が「固定観念を外して多角的に物事を見つめる」ことの重要性に気付いたようでした。

“本物”に学ぶ「課題解決能力」

 中学校3年生の修学旅行では、事前・事後学習を重視しています。今年度は豊島の産業廃棄物問題について、実際に豊島を訪れ、処理の様子などを見学しました。また、現地の方の説明を受け、解決に向けて諦めずに努力を続けてこられたこと、その取り組みが世界中から注目されていることなどを学びました。帰校後は、この問題を教訓にした、国や企業の取り組みなどついて、より意識を高めて学習することができたようです。このように、修学旅行を通して課題解決能力を高めていきます。

“不易流行の理念“で養成する「確かな学力」

 本校では、難関大入試に向けた論述指導に力を入れています。従来の良さはそのままに、新しい取り組みとしてロイロノートの利用を始めました。これにより、カードを動かす・繋ぐ・言葉を書き換える・色を変えるなどの動作を直感的に行うことができ、複雑な論述問題を解くときにも、効率的に試行錯誤ができるようになりました。また、答案をロイロノート上で共有して添削することで、他の生徒の良いところを学んだり、よくある失敗に気付いたりするなど、相互学習にも役立っています。